WordPress関連の書籍は数多くありますが、こちらは、学生やWeb業界入りたてのデザイナーの方で「サーバーからWebを構築してみたい」と思われた場合に、ぜひ手にしてほしい一冊です。
各章のまとめに練習問題がついてる教師本
「できるWordPress」は、全54レッスン、250ページほどをフルカラーでお送りする、WordPressの教師本です。できるシリーズだけあって、わかり易い文章にしっかり注釈づけされた画像で構成されています。非常に丁寧です。
レンタルサーバーの比較や独自ドメインの取得方法なども分かりやすく記載されているので、初心者の方でもこの通りに進めれば、サーバー周りも安心です。
ただし本書がカバーする範囲は、上記サーバー面からインストール〜記事作成〜プラグイン追加などの”運用”面に関するところまでになります。function.phpなどのカスタマイズまではサポートしていません。
その代わり、記事作成に関するコンテンツの”運用”だけでなく、SEOであったり最近のトレンドでもあるAMP対応など、集客面なども含めた本来の意味での”運用”について触れられています。そのため、Webを運営する目的に合わせて知識を身につけられるのではないかと思います。
何より「面白いな」と思ったのは、各章の最後にまとめがあるだけでなく、「練習問題」と「解答」がついているところ。
教師本って、ある程度スキルを持っている人向けのリファレンスブックと、順に沿って進めていく学習教材とがありますが、できるシリーズである本書は後者にあたります。そこに練習問題がついてると、何となく身についている感が高まりそう。
また、この本書オリジナルのテーマ「dekiruテーマ」も用意されています。こちらはレスポンシブデザインテーマとなっているようで、dekiruテーマを試してみた方の記事も公開されていました。
新テーマDekiruを試してみました!印象的なスライダー、使いやすいユーザーインターフェースでした
https://usortblog.com/new-theme-dekiru/
テーマ自体はGPLライセンスで配布されているようなので、無償でお試しいただけます。
WordPressは触っておいて損はない
CMS系の話になると、何はどこまでできて何はできなくて…という比較話がほとんどかと思いますが、WordPressはプラグインの豊富さからできることが非常に多く、すでにラピッドプロトタイピングツールの域に達していると思ってます。
結局、技術とはやりたい事を実現するための手段なので、プログラミング言語をかけなくてもWebを運営できるし、やりたい機能をプラグイン追加してSNSにでもWebアプリにもできてしまうWordPressは、触っておいて損はないツールだと思います。
※本書より。この絵が好きです。
何蕎麦を目指すかは人それぞれだとして、前述のとおり、「サーバーからWebを構築してみたい」と思われる方には、その手順が丁寧に説明されたオススメの一冊となります。
書籍情報
タイトル | (無料電話サポート付)できるWordPress WordPress Ver. 5.x対応 本格ホームページが簡単に作れる本 (できるシリーズ) |
出版社 | インプレス (2019/6/14) |
発売日 | 2019/6/14 |
単行本(ソフトカバー) | 272ページ |
ISBN-10 | 4295006270 |
ISBN-13 | 978-4295006275 |